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映画や本の感想など。ネタバレ全開なので、ご注意ください。

最近観た映画についての雑記――『コーダ あいのうた』、『東京战争戦後秘話』など

以前の記事で『コーダ あいのうた』が気になっていると書いていたのだが、ようやく映画館まで観に行くことができた。

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公開から時間が経っているので、最寄りの映画館では上映が一日一回に縮小されていた。本当にギリギリ滑り込みでの観賞になったわけだが、きちんと映画館で観ることができて良かったと思っている。

 

作中でとある演出があるのだが、この部分を音響がしっかり管理されているところで観賞できたという満足が非常に大きい。

『コーダ』気になっているけど、サブスクに来るまで待とうと思っている人がいるなら、それはいかん!とお伝えしたい。一度でいい。映画館で観ておいてほしい。その後でなら、いくらでもサブスクなりWOWOWなりブルーレイなりで観賞して構わないので!

家の外から工事の音や通行人のしゃべり声が聞こえる中で、初めての『コーダ』体験をしてほしくないのだ。

ぜひ、まだ映画館で上映しているうちに『コーダ』を観てほしい。

gaga.ne.jp

 

 

あと、大島渚監督作品の開拓をしたいと先日書いたが、さっそく開拓してみた。観たのは『東京战争戦後秘話』。

戦場のメリークリスマス』の記事で、『戦メリ』が難しい!とゴタゴタ言わせていただいたのだが、『東京战争戦後秘話』も難しかった。またもや大島監督に脳みそをオーバーヒートさせられた。そして脳みそは煙を上げて沈黙したのであった。

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そういうわけで、今私が言えることは「わからん!」の一言だけだという。お恥ずかしや。

ただ、なんとなくだがシャミッソーの『影をなくした男』のことを思い出した。

『影をなくした男』のあらすじはこんな感じ。

「影をゆずってはいただけませんか?」乞われるままに引きかえの“幸運の金袋”を受けとると,影はたちまち地面からクルクルと巻きとられてしまった――.大金持にはなったものの,影がないばっかりに世間の冷たい仕打ちに苦しまねばならない青年の運命をメルヘンタッチで描いたドイツ・ロマン派の物語.

 

 引用元:影をなくした男 - 岩波書店

影を失ったことによる不条理とか悲しさとかを描いた物語なのだが、『東京战争戦後秘話』もこれに近いものを表現しているのかなぁと推測した。あくまで推測。

 

 

アマプラを漁っていたら見つけたのが『ディザスター・アーティスト』。「トミー・ウィゾー監督による史上最低の駄作映画『ザ・ルーム』は如何にして生まれたのか」というストーリーだ。

最低の映画が生まれるまでの物語というと、ティム・バートン監督の『エド・ウッド』があるが、こちらとはまた違った感覚の面白さがあった。『エド・ウッド』のエド・ウッドは明るい人たらしな性格だが、『ディザスター・アーティスト』のトミー・ウィゾーは頑固で偏屈。だからこそ、トミーは周りから自分の考えを理解してもらえず、孤独感を抱えている。ずれたセンスを持つトミーの挙動は面白さもあるのだが、同時にちょっと切なくもなった。

作中、ちょっとした謎が提示されたので、これは伏線なのかと思っていたのだが、結局理由が明かされず終わった。一瞬、面食らったのだが、スタッフロール直前に出てきた字幕で一気に納得がいった。これはまだ存命中の人物の話。実在のトミー・ウィゾーが明言していないことは、謎のままなのも当然だ。

エド・ウッド』は過去を語る物語だが、『ディザスター・アーティスト』は現在進行中の物語の一部なのだった。凄いなぁ……。

そして両作品とも観賞した後は、作中で取り上げられているクソ映画(ごめんなさい。敢えてこう言わせていただきました)を観たくなるという副作用をもたらすので注意が必要である。

『ザ・ルーム』のブルーレイ発売か配信、日本でもやってくれませんかね?

併せて観たい『エド・ウッド』。