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『ライフイズストレンジ2』ネタバレ感想②(エピソード1)

※注意!『ライフイズストレンジ2』のネタバレがあります。

 

 

そういうわけで、『LIS2』をプレイした感想を今回から始めようと思う。今回はエピソード1の感想だ。ちなみに前回の記事はこちら。

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エピソード1「旅立ち」プレイ感想

前回の記事で物語の始まりについて軽く紹介した。エピソード1はかくして旅立った兄弟が道中で様々な障害に遭いつつ、最終的には亡き父の故郷であるメキシコのプエルト・ロボスに行くと決意する場面で終わる。

 

二回目のプレイ以降、序盤のクソガキ全開のダニエルが懐かしく、むしろ感慨深く感じるようになってしまった。まあ、9歳だから可愛げのない態度を取ったりもするよな、と気づけばこちらも寛大な精神になっていたりする。渦中のショーンはそれどころではないと思うが。

 

割と全編通してショーンとダニエルの気持ちのズレが描かれているように感じたのだが、そのズレはエピソード1から始まっている。

前提として、

  • ダニエルは力の発動前後の記憶がない。
  • よって、自分に力があると気づいていない(ショーンもまた、警官の死はダニエルの力ゆえと気づいていない)。
  • ダニエルは父親の死も知らない(撃たれたところは見ているが、ここの記憶があるかどうかは不明)。

よって、序盤のショーンは今回の旅について、冒険だとダニエルに言い聞かせている。なぜ来る日も来る日も歩かされているのかわからないダニエルはむくれ、ときにはストライキを起こし、ショーンを悩ませるのだった。

 


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前回に引き続き、名越先生の解説動画を引用したい。「兄弟はいつも権力闘争をしている」という指摘が面白かった。常にお互いがイニシアチブを取ろうとしているというわけだ。ここでは年長のショーンが主導権を握るべきなのだが、ダニエルの無意識の心理操作によって弟の土俵に乗ってしまい、上手く行かない。ダニエルの不満の原因がすべて自分にあるかのように、無用な責任まで背負い込んでしまう。

 

ショーンたちの母は、何年も前に突然失踪している。

母のいない家庭。弟とは七つも年が離れている。もともとショーンが持ち合わせている真面目な気質。これらが合わさった結果、ショーンはダニエルに普通の兄以上の責任を感じてしまったのではなかろうか。ましてや、今は父まで亡くなってしまったわけで、兄としてだけでなく、父親役、母親役を担おうとしている。その一方で、思春期だからこそ弟をうざったく思う部分もあるわけで、この時点でのショーンのダニエルに対する感情って相当に複雑化しているんだろうな、などと邪推してしまった。

とはいえ、座り込んだダニエルを宥め、さらにおだてて持ち上げ、旅を再開させるあたりはさすが長年共に暮らしてきたお兄ちゃんと言うべきか。名越先生がここでショーンを褒めているのが個人的にお気に入りだったりする(上の動画の6:04~)。

 

もう一点、この辺りのシーン(上の動画の17:33~)で名越先生がダニエルのセリフに注目していたのも、個人的に興味深かった。ダニエルがショーンに「赤んぼう扱いしないで」というシーンで、かなりさらっと流されるようなところを、先生は重要視していた。ここでダニエルは「リスクは自分で取る」と言外に示しているのだが、ショーンはそれに気づいていないということである。

先生のこの言葉を踏まえてプレイすると、ディアス兄弟のズレの根源がここにあるように思えてくる。詳細については後述したいと思う。

 

 

この後、一晩過ごすためにキャンプ地に立ち寄るのだが、森の描写のすごさと来たら!途中でダニエルがかくれんぼをし、ショーンが捜すことになる。初回プレイ時、うっかり別のところを捜したため、なかなかダニエルが見つからず森の中をグルグルと歩き回った。このときの不安感は凄かった。日光が樹木で遮られて薄暗い森の中、広大な範囲をあてもなく走り回る。結果的にショーンの気持ちがわかったような気がして、今思うと迷って良かった。

 

ほかにも一箇所、ダニエルがショーンの行く手にある木の陰から飛び出し、脅かしてくるシーンがある。今までは、先を行っていたのにいつの間に!?と混乱していたのだが、今回のプレイで私は見た。つづら折りの山道をショートカットしていたんだね、ダニエル君。だが不幸なダニエル君、袋小路にハマって出られなくなり、足踏みしているうちにプレイヤー(ショーン)に追いつかれてしまったのであった。

 


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川辺に出た二人は、ここで一泊するため基地を作る。前々回の記事で書いたが、初回プレイのとき、ここで嬉々として柵や武器庫を作るダニエルを愛おしく感じた。トゲの柵も武器庫も拙い出来だけど、それゆえにいじらしいというか。ここで私の中でのダニエルがクソガキから可愛いかもしれない弟に変化したように記憶している。

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ダニエルと親交を深めたり、事件を知る人間から拘束されたりと色々あるのだが、最終的にエピソード1でショーンに課されるのは、「ダニエルに父親の死を伝える」ことである。

悩んだ挙げ句、伝えようとするのだが、ショーンの意図に反してダニエルはテレビのニュースで父の死を知ることになる。怒り狂ったダニエルは力を発動させ、ショーンを罵倒する。


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名越先生が「ダニエルは父親の死によるショック以上に、嘘をつかれたことに対するショックの方が大きい」と指摘しているのが面白かった。

このことについて、もう少しだけ考えてみる。父親の死という事件については、ダニエルも当事者のひとりだ。だが、ショーンの独断により、ダニエルは事件の中心から疎外されてしまった。もちろん、ショーンが黙っていたのはダニエルを慮ってのことで、愛情ゆえ。だが、ダニエルからすると、勝手に子供扱いされ、事件の中心に入れてもらえないのは歯痒いだろうし、自分の意見を聞こうとしないショーンに怒りを感じるのも仕方ないだろう。

ショーンの責任感の強さは長所でもあるが、それが裏目に出ることもあるのは辛いところだなと思う。

 

この後のエピソードでもダニエルを過剰に子供扱いするショーンと、それに反抗するダニエルという構図が繰り返される。兄弟だからこそわかる部分もあれば、「ダニエルはまだ幼いから」という先入観から思考停止になる部分もあったりして、兄弟関係って大変だなぁとしみじみ感じてしまった(ちなみに私は一人っ子なので、二人のやりとりは興味深い)。その思考停止した部分を是正し、ダニエルにきちんと向かい合う必要が今後ありますね、ショーン君、といった感じでエピソード1終了。

 

 

エピソード1のショーン、ここが良い!

ショーン推し人間の叫び。

ガソリンスタンドの反移民オヤジ・ハンクに拘束されたシーン。両手を縛られているため、足で物を蹴ったりして状況を打破する必要があるのだが、ここでショーンの長い足が存分に生かされているのがイイ!

特に頭上の棚を蹴るショーンに何故か物凄く萌えてしまった。足癖悪いショーン可愛いよ…。多分、この辺りから私のショーン萌えが始まっていたのだと思う。ちなみにショーン萌えに気づいたのはクリア後、ショーンロスになってからなのだった。ドラクエ4のライアンさんのときと同じだね!

 

 

 

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