映画っていいねえ。本っていいねえ。

映画や本の感想など。ネタバレ全開なので、ご注意ください。

映画版『ディア・エヴァン・ハンセン』感想6回目。リンゴが何を象徴していたのか。前回の記事を訂正しつつ、妄想してみる。

※注意!映画版『ディア・エヴァン・ハンセン』のネタバレがあります。 ようやく『ディア・エヴァン・ハンセン』3回目の観賞ができた。相変わらず「Waving Through a Window」のイントロが聞こえた時点で泣き、「You Will Be Found」でズビズビ鼻を啜り、「Wo…

『ヒカルの碁』ネタバレ感想――少年は成長し、やがて親殺しを果たす

※注意!ほったゆみ、小畑健『ヒカルの碁』のネタバレがあります。 今年で『ヒカルの碁』20周年だそうで、うわぁ、もうそんなに経つのか、早いなぁ、私も年を取るわけだ、と思った次第である。 かつて囲碁ブームを巻き起こしたこの作品。これをきっかけに囲碁…

『モアナと伝説の海』ネタバレ感想――死者をメンターにして、彼女は旅に出る

※注意!『モアナと伝説の海』『シャーロットのおくりもの』のネタバレがあります。 前回の記事では「感動で泣きすぎて、むしろ命の危険を感じる作品」として『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』について取り上げた。 nhhntrdr.hatenablog.com 「感…

『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』ネタバレ感想――タイムトラベルができたからこそ彼は時間の大切さを知った

※注意!『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』のネタバレがあります。 涙活という言葉が流行ったことがあったなぁとふと思い出す。 今でも私は映画で涙活してはスッキリすることが多い。もともと感動しやすい人間なので、ちょっとしたことですぐ涙ド…

『アンナと王様』ネタバレ感想――知性と知性のぶつかり合いが、愛へと変わる

※注意!『アンナと王様』『王様と私』『アンナとシャム王』アニメ版『王様と私』のネタバレがあります。 昔、「『アンナと王様』が好きです」と言ったところ、相手から「あんな映画はダメだ。『王様と私』を観なさい」と言われた。『王様と私』も観た上で、…

『サーミの血』ネタバレ感想――自己実現は喜びばかりではない。罪悪感に囚われた少女の物語

※注意!『サーミの血』『アナと雪の女王2』のネタバレがあります。 Amazonプライムビデオの「見放題が終了間近」のカテゴリにあったので、なんとなくのノリで観賞した。アマプラのあらすじを見て、「なるほど。旧態依然とした生まれ故郷が嫌になっていたとこ…

「主人公が成長しない作品――窓辺系」に対する雑感。三宅隆太『スクリプトドクターの脚本教室・初級篇』を読みつつ。

※注意!映画版『ディア・エヴァン・ハンセン』のネタバレがあります。 映画や小説をはじめとするストーリーもののレビューに対して、ちょくちょく「主人公の成長が見られない」という指摘を見かける。かく言う私も主人公の成長が感じられないと、割とモヤモ…

本や映画を紹介しつつ、私の三国志遍歴を辿ってみる

突然だが、三国志が好きだ。ガチ勢と名乗るのは憚られるが、赤壁や官渡に行ったことがあるレベルにはファンである。 ファーストコンタクト そもそもの出会いは高校生のとき。その頃の私は『彼氏彼女の事情』を読んでいた。手元にないので確かなことが言えな…

映画版『ディア・エヴァン・ハンセン』感想外伝。ビジネス垢とのDMを通じて「他者との対話」について考えてみた。

今回はそこまで映画本編には関係のない話なので「外伝」とさせていただいた。今までの『ディア・エヴァン・ハンセン』記事の内容を踏まえつつ、つらつらと述べてみたい。 ちなみにかなり性格の悪い内容なので、ご注意願いたい。

映画版『ディア・エヴァン・ハンセン』感想5回目。「禁断の果実」リンゴを中心に妄想してみる。

※注意!映画版『ディア・エヴァン・ハンセン』『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』のネタバレがあります。 懲りもせず、『ディア・エヴァン・ハンセン』記事である。もし過去記事をすべて読んでくれた方がいるとしたら、私は地面に額を擦り…